幸せは「あっ!」からやってくる
私が幸せを感じるのは、体験のなかに新鮮さをキャッチしたときです。
「あっ、〇〇だ!」
あっ、今日は天気がいい! あっ、おいしい! あっ、きれいな花! …
その瞬間に、なんとも言えない幸せ感がワーッと押し寄せてくる感じです。
うまく言えませんが、アンテナがビビッとなにかをとらえるイメージ。
ところで皆さんは、なにかに慣れて飽きた経験がありますか?
たとえば、遊びも仕事も恋愛もどんなことも最初のうちはすごく新鮮ですよね。
だけどそれは最初のうちだけで、だんだん新鮮さが失われて飽きてしまうことが多い。
子どもたちならば、おもちゃや最近のゲームなども新しい刺激を求めて次から次へと対象が変わる。
これは当たり前の話、普通の感覚ですよね。
「あっ!」思い出しました(笑)
好きになったのは、生意気にも少し変わった子供だと言われていた私の幼少期が養老さんの幼少期と重なったからです。
小学生のころ、漢字の書き取りで先生がこう言いました。
「漢字の練習です。一つ50回、同じ字を書いてきてください。何度も同じ字を書くと練習です。」
私は言いました。
「先生、同じ字は書けません。」
同じ字を書けるわけがない、どんなに練習しても前に書いた字と同じに書くことはできないと思ったのです。
私が非常勤講師としてお世話になっている大学の名誉教授に養老さんのエピソードをお伺いする機会があり、私と似た体験をされたと聞いて、勝手に親近感を持たせていただいております。
養老さんのお話をお伺いしてから、私のなかでより明確になったことがあります。
この世の中に同じものはひとつだって存在しない。
景色、音、表情、仕事、遊び、勉強、恋愛、日々もなにもかも …
すべては「あっ!」からくるオリジナル作品だと思っています。
同じなんてないのです。
だから、日々の体験はいつだって新鮮そのもの。
私の幸せは「あっ!」からやってきます。
皆さんが幸せを感じるのはどんなときですか?